むくみの原因とお茶の効果
むくみの原因
塩分のとりすぎ、お酒の飲みすぎ、デスクワークで長時間同じ体勢でいるなど、むくみの原因はさまざまです。
まずは気になるむくみの原因を大きくわけて解説します。そして緑茶に含まれる成分の働きを知って、むくみ改善の意識をしてみましょう!
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1.塩分のとりすぎ
通常、食事でとりすぎた塩分は尿とともに身体から排出されることで、体内の塩分濃度を一定に保っています。しかし、過剰な塩分摂取が続くと体は塩分を薄めようとして、体内に水分をためこもうとします。これが塩分のとりすぎでむくみが起こる仕組みです。
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2.お酒の飲み過ぎ
お酒を飲んだ次の日に顔がむくむなんてことに覚えはありませんか?
これは血液中のアルコール濃度が高くなることで血管が膨張し、体内の水分の処理が間に合わなくなることが原因です。特に横になって眠るときには顔のほうに水分がたまるため、顔やまぶたが腫れやすくなります。 -
3.長時間同じ姿勢
人間の下半身には全体の7割もの血液が集まっています。重力に逆らって、足から心臓に血液を戻すポンプの役割をになうのが、ふくらはぎの筋肉です。
これがデスクワークで座りっぱなしであったり、家の中であまり動かないといったふうに長時間同じ姿勢でいると、ポンプの役割がうまく行われず足がむくんでしまうんです。 -
4.体の締め付け
体を締め付けるようなボトムスや靴下を履くと血流が悪くなり、むくみの原因となります。
足を指で強く抑えたときに、皮膚がすぐに戻ってこない場合はむくみが起きているサインです。チェックしてみてくださいね。
なんで緑茶がむくみにいいの?
緑茶にはカリウム(ミネラルの一種)が含まれています。これはナトリウム(主に食塩から摂取される)を身体から排出する働きを持っています。また、緑茶に含まれるカリウムとカフェインには利尿作用があり、不必要なナトリウムを水分と一緒に尿として排出します。そのため、緑茶を飲むことで取りすぎた塩分を体内から追い出し、塩分濃度を調整することができるんです。
さらに緑茶に含まれるカテキンには抗酸化作用があり、血管の老化を防ぐ効果があります。
血流が良くなり、むくみ改善に役立つというわけです。
特に塩分の取りすぎに心当たりがある方は、緑茶を飲む習慣を取り入れてみてくださいね。
[ 番外編 ]カリウムの取り過ぎは体に悪い?
カリウムは多くの食品に含まれていますが、腎機能が正常で、カリウムのサプリなどを使用していない場合には、過剰摂取になる危険性は低いと思われます。そのため、日本人の食事摂取基準(2015年)において摂取する上限量は決められていません。
しかし、腎臓の機能が低下している場合には注意が必要です。カリウムはほとんどが尿として排出されますが、腎機能が低下するとうまく排出されなくなり、高カリウム血症になります。
高カリウム血症は、機能が衰えていく高齢者に多く、身体のしびれや心電図異常などの症状があらわれます。
[ 番外編 ]1日に飲んで良いお茶の量は?
日本人の食事摂取基準(2015年版)では、カリウムの適正と考えられる「目安量」と、高血圧一次予防のための「目標量」が設定されています。
カリウムの目安量
18歳以上の男性:1日2,500mg18歳以上の女性:1日2,000mg
カリウムの目標量
18歳以上の男性:1日3,000mg18歳以上の女性:1日2,600mg
煎茶100gあたりのカリウム含有量は27mgだといわれており、コップ1杯(200ml)の場合54mg程度です。
腎機能に問題なければ1日にお茶を何杯飲むかといったことは、特に気にかける必要はなさそうです。ただし何事もほどほどに、常識の範囲内で飲むようにしましょう!